20090219 NO.2
◎若者が定住するまちづくり
 私のまちづくりの目標は、若者が定住することである。若者といっても、他所からやってくる人達ではなく、地元で生まれ育った若者が定住するまちづくりを行わなければならないと思っている。もちろん、他所から若者が来ることも大歓迎であるが、地元で育ったものが地元で暮らすことに意義がある。地元で暮らすことは、親や祖父母と一緒に暮らすことができることであり、先行きが不安な社会保障制度を、家族で支えあうことで補えるからである。子育てにおいても、親の負担が軽減されて少子化対策にもなると考えられる。老後の安心、子育ての安心のために極めて有効な施策ではないだろうか。特に、進学などで都会に出た子ども達が、地元に帰って社会人生活を送るようなまちづくりを行わなければならない。
 若者の定住のために最も必要なことは、働く場であることは言うまでもないが、地場産業の振興、新たな企業誘致など、あらゆる手段を使わなくてはならない。それとあわせて、地元志向を高めるような教育が必要である。都会に、中央に出て、一流といわれる職に就くことが至上と考えるような教育が行われていたのでは、現在の社会問題が好転するわけがないと思っている。グローバルな世の中であり、世界を相手にしなければならないが、わざわざ東京を経由しなくても直接わたりあえる時代になったのだから、地方都市のウエイトを高めてこそ、明るさが見えてくるのではないだろうか。
 以上のようなことは一朝一夕で行えることではないし、私が望むような効果が現れるには、何十年、それ以上かかるかもしれないが、はじめの一歩を踏み出さないことには何も変わって行かない。今治市のような、可能性を秘めた地方都市が早急に取り組まなければ、日本の将来は危ういと感じている。


前へ   次へ   INDEXへ