20091107 NO.3
◎中心市街地活性化
 一口に中心市街地活性化と言っても、その目指す方向は多種多様である。商店街の賑わいが牽引役となって出来上がった今治市の中心市街地ではあるが、以前のような客があふれる中心商店街を想い描くのであれば、絵に描いただけで終わってしまうであろう。客が来なくなった商店に、行政が客を連れ戻すことなど出来る訳がない。商売を行うならば、客の集まるところ、客のところへ出向かなければならない。
 今治市のような中心市街地における活性化のバロメーターは、その地域で暮らす定住人口だと私は思っている。そこで暮らす人が増えると、最低限でも生活必需品を売る店は潤うようになり、相乗効果で利便性が増し、新たな生活者を呼び込むことになる。
 全国的に見てみると、中心市街地に高齢者用のマンションを建てるなどして郊外から生活者を呼び込んでいる例が多数あるが、どこも再開発事業などが伴われて多額の行政費用が投入されている。
 今治市の現状から考えてみると、中心市街地(特に商店街近隣)に土地・建物を所有する人がそこに住むことから始めなければならない。(新たに家・土地を購入できる人は限定される。) 行政サイドとしては、街のバリアフリー化や自転車・徒歩での生活がし易いハード整備、それに加えて、自動車が安全に進入し易い街づくりを行わなければならない。
 時間がかかるかもしれないが、地道に定住人口の増加を推進していくことが中心市街地活性化の近道だと思っている。


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