20121029 NO.1
◎暮らしやすい社会
以前にも書いたことであるが、社会保障の現状はあまりにも頼りなく、先行きが不安でしようがない。社会保障費が急増するなかで国の借金は1,000兆円を超え、税収が41兆円しかないのに、国債の利払いだけで11兆円にもなっている。(2011年度) 特に、年金については、負担を増やすか給付を減らすか、もしくは、その両方を行わなければ制度の維持ができそうもない。
このような状況下にあっても、人々が幸せに暮らしていけるような社会・地域をつくらなくてはならない。50年後、100年後を見据えたまちづくりが行われなければならない。
日本の将来人口予測を見てみると、ほとんどのものが、50年後の総人口は9千万人を下回り、高齢化率は40%程度になると推測している。老後は、年金などの社会保障制度によって安心して暮らせることが理想ではあるが、人口予測のとおりになるとしたら、一人の高齢者を1.3人の生産年齢者が支えることになり、非常にきびしい現実が待ちうけている。社会保障制度そのものが崩壊してしまっているかもしれない。
今必要なことは、戦前から戦後しばらくまで続いた家族で支えあう制度を取り戻すことだと思っている。3世代、4世代が一緒に暮らすことによって、老後の安心、子育ての安心を得ることができるし、平均寿命が飛躍的に伸びた現代では、元気な高齢者が家庭内で大きな役割を果たしてくれるからである。幼子の託児所は不要となり、女性の社会進出の助けにもなる。もしかしたら、出生率が上向きになり、少子化問題解決につながっていくかもしれない。
こういった大家族の暮らしは、今治市のような地方都市にとって別の意味でも持ってこいである。定年を迎えた方が、主たる生活は同居の若者にゆだねながら無理のない程度の農作業に勤しむならば、単に農業振興というだけではなく、耕作放棄地対策や集落の環境保全など、今、我々が直面している課題を解消させていくことができる。
通勤だけで疲れてしまうことがないような労働環境、生きがいを感じながら孫子の世話ができる老後生活、たとえ病気などにかかっても面倒を見てくれる家族がそばにいる安心感、など、このようなことが揃ってこそ暮らしやすい社会と呼べるのではないだろうか。



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