『「元号」について』
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◎「元号」について
天皇陛下の譲位にともなう改元にあたり、自動車運転免許証の有効期限表記が「元号」から「西暦」に変更されようとしている。現在、外国人の運転免許証保有者が86万人にのぼっており、元号はこれらの外国人にとって分かりにくいことなどがその理由だとの説明である。
これまでは、私も無頓着で、このホームページも西暦表記で運営してきた。今回の改元にあたり、あらためて考える機会を得たので記事にした。
近年我が国は、急速なグローバル化に様々な対応をしてきたが、日本の伝統、文化を考えたとき、その歩みを少し止めなければならない時期に来ていると思える。
現在、世界から称賛されている日本の文化、食、人々の非常時の行動などは、いにしえからの伝統にもとづくものでありグローバル化の波に打ち消されてはならないものである。少子高齢化が進展する中で伝統、文化を失ってしまっては、国の存立さえ危ういものになってしまう。
元号は、日本の国柄を表す象徴であり、来日した外国の人たちにも、元号に触れることによって、日本は伝統にもとづく美しい文化、慣習を持つ国であることを意識してもらわなくてはならない。
そもそも、公文書は元号表記が大原則であり、運転免許証のような身近なものほどこの原則を曲げてはならない。やむを得ず西暦を使う必要がある場合には、原則元号に西暦を併記すれば良いだけである。
戦後失われつつある伝統、文化を取り戻し、美しい、世界に誇れる国づくりを願うばかりである。
◎夏山登山 南アルプス北岳
今年の登山は、富士山に次ぐ日本第2位の標高(3,193m)を誇る南アルプスの北岳。8月31日(金)から9月1日(土)にかけて3年連続の難山チャレンジとなった。
木曜日夜の四国オレンジフェリーに乗船し、翌朝名神高速、中央道などを走りとおして山梨県南アルプス市芦安駐車場へ12時30分頃到着。そこから登山口までは乗合バスまたはタクシーで移動する。
我々は、丁度のタイミングで到着したタクシーを選択。40分ほどの乗車で登山口(1,520m)まで。
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乗合タクシー |
登山口にて |
ここから、この日の宿泊予約している白根御池小屋へ2時間余りの行程で標高差700mほどを登るが、思いのほか急坂で、前哨にしてはなかなかのものである。
17時30分頃から夕食タイム。注文した生ビールと持参したワインでじっくりと翌朝への元気を注入し、消灯タイムに合わせて眠りについた。外は土砂降り状態で明日が思いやられるが、気にしたところでどうにもなるわけではない。運がいいことを祈りつつ…。
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白根御池小屋(2,236m) |
宿泊室内 混雑時は12名入る |
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夕食 |
朝食 |
朝、起きると小雨がパラパラといった状況。朝食の後、午前6時過ぎに雨具を着用して出発した。最初は、草すべりと呼ばれる低草木のだらだらとした急斜面を上っていく。(標高差600m)
そこからは岩場の尾根筋を歩くが、吹き飛ばされそうになるほどの強風、凍えそうな寒さに耐えて、標高3,000mの北岳肩の小屋に着くとパッと晴れ間が広がって、伊那市方面まで見渡すことができた。
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草すべり 小休憩 |
3,000m手前の岩場 |
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北岳肩の小屋の物資置き場 |
伊那市方面を望む |
北岳肩の小屋で、温かいコーヒー、汁粉などで一息ついてからラストアタック。40分ほど歩いた午前10時過ぎに3,193mの山頂にたどり着いた。この時間帯であれば、たいてい、山頂は登山客であふれているのだが、天候不良が影響したのであろう、我々だけの空間で達成感を味わうことができた。
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もうすぐ山頂 |
北岳山頂 |
山頂では再び雨雲に包まれてしまって、ゆっくりとしている余裕もなく、早々の下山開始となった。登ってきたのとは別ルートを選択した下山路は急傾斜の岩場が続いており、場所によっては丸太の階段が整備されているものの足が滑りそうで、どうしてもスローペースになってしまう。
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下山路の鎖 |
整備された丸太階段 |
三分の一ほど下ったところから沢沿いの岩場道になった。沢沿いと言ってもけっこう急坂で、岩を避けながら下っていくのは思いのほか足腰に負担がかかる。この頃にはすっかりと青空になり、沢の上流から登山口まで見とおせるうえ、くだっても下っても同じ風景で、時間ばかりが過ぎていく感じである。
結局、くだり始めてから5時間以上たった午後3時半ころに登山口に戻ることができた。下り路の実働時間は上り時間と同じくらいかかってしまって、疲労の蓄積は相当のものであった。
登山には上り下りがあるのが当たり前のことだが、上りは、頂上にむかって筋力勝負的であるのに対して、頂上で達成感をあじわった後の下りは精神修行のようである。下り・帰り道のしんどさが次につながっていくようである。さあ、来年はどこへ行こう!?
◎愛媛県憲法改正国民投票連絡会議設立大会
憲法改正は、国会(衆・参両院)で3分の2以上の賛成により、改正案が発議される。現在の国会では、衆、参ともに憲法改正に前向きな国会議員が3分の2以上を占めており、憲法改正の国会発議が可能な情勢になっている。憲法改正の国会発議が行われると、国民投票となり、その過半数の賛成を得てはじめて憲法改正が実現する。
そこで、憲法改正国民投票において過半数を獲得するために、議員と民間組織が連携して、全国的に、衆議院の小選挙区ごとに「国民投票連絡会議」を設立していくことになった。
愛媛県においても、1区から4区の小選挙区ごとの連絡会議を同時に立ち上げ、また、県全体の連携が密に取れるべく「愛媛県憲法改正国民投票連絡会議」を設立する運びとなり、9月22日(土)に、約500人の有志が椿神社会館参集殿に集い、設立大会が開催された。
共同代表は、自民党愛媛県連会長の山本順三大臣と元愛媛県知事の加戸守行氏が就任した。
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山本順三大臣挨拶 |
加戸守行元知事挨拶 |
設立大会の記念講演では、今治市上浦町生まれで元自衛隊空将の織田邦男氏による、演題「憲法に自衛隊を明記する意義」の貴重なお話を拝聴することができた。
講演の中で、特に印象に残ったものを紹介すると、まずは、国防最前線の現実ということで、制空権を無くした地域の領有権を主張することの難しさと、東日本大震災や先日の北海道ブラックアウトなどの非常時におけるロシアや中国軍の行動。
これらの国の空軍機は、日本の危機的混乱時に日本の防空識別圏に侵入するような飛行を繰り返し、非常時での自衛隊の対応力をテストするとのことである。これに対する自衛隊は、平時と同じかそれ以上の対応でスクランブル発進をして領空を守っている。非常時の統制のとれた対応によって防衛能力の高さを示し、このことが抑止力になっている。
日本のマスコミは、これらの国の火事場泥棒のような行動を認知しておきながら一切報道していない。国を守ることは報道の価値がないというのだろうか?
もう一つは、憲法改正について、特に自衛隊を憲法に明記することについて、「急ぐ必要はない?」との意見もあるが、国防の観点から言えば、急がなければならない時では既に「手遅れ」である。我々は、平和ボケしていられる状況ではないことを認識しなければならない。
◎今年の農作業
今年は、改植後4年目を迎えた桃の若木「なつっこ」が本格的に実を付け始めた。7月22日から月末にかけて収穫したが、量、質ともに期待以上のものであった。5本ある4年目の木から、収穫に使っているトロ箱45杯も採ることができた。
また、3年目の木でも、成長の早い早生品種の「日川白鳳」は、3本の木からトロ箱15杯、中生品種の「あかつき」は4本の木から12杯で、これらも予想を超える収穫であった。来年が楽しみになってきた。
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4年目「なつっこ」 5月22日 |
同じく10月1日 脚立の高さは1.8m |
今年は梅、李なども生り年で、唯一販売した李「ソルダム」は1本の木からトロ箱10杯ほど採れた。
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ソルダム トロ箱8杯 |
稲作の方は今のところ順調で、早い時期に電気柵を設置したこともあって、イノシシ被害にも遭っていない。と言っても、近隣ではとんでもない大きさの猪が闊歩しており、食い荒らされる田が目につき始めた。見回りと対策を徹底しなければならない。
昨年から、集落営農組織を立ち上げるためのリーダー研修会に参加するなど、今後の地域農業を支えていく体制づくりに取り組んでいる。その一環として、農機共同利用組合立ち上げに繋がればとの思いで、コメ収穫用のコンバイン(中古であるが15時間程度しか使っていない)を新しく購入した。これまで使ってきたものと刈り取り幅は同じではあるが、ハイパワーで高効率なものである。
使い始めは、大きくなったサイズと想像以上の作業スピードに戸惑ったけれど、使い慣れてくると旧のものより取り扱い易く、投資した甲斐があったと感じている。
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新旧コンバイン正面 |
横から見ると大きさが違う 重量は1.8倍 |
森きょうすけ
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