2006年6月5日 NO.4
◎中華人民共和国
 5月18日(木)〜23日(火) 旅行会社の格安ツアーで上海・北京・西安を巡った。私自身、海外旅行は10年前のサイパン以来の2回目であり、急成長中のこの国には特別な関心があった。

 3都市とも中国を代表する大都会だからかも知れないが、10年位前までに見うけられていた自転車の洪水はどこにもなく、片側4車線の道路を自動車がびゅんびゅん走っている。日本車もまあまあ走っているが、フォルクスワーゲンとヒュンダイ(韓国)が多い。特にタクシーは9割くらいがヒュンダイであった。合弁会社の形で先行進出したメーカーがシェアを伸ばしているようであるが、13億の人口を抱える中国の車需要はまだまだこれからであろう。

 オリンピックを控えたこの国では、どこに行ってもスラム街を取り壊して緑化、公園化していた。悪いと聞かされていたトイレ事情も、行った所すべて水洗化されて問題なかった。

 北京では、前述の緑化工事が完成間近であり、故宮などの歴史的建物の修復作業が急ピッチで進められていた。天安門広場、万里の長城などそのスケールの大きさに圧倒された。

photo-1 天安門広場
photo-2 万里の長城

 西安も緑化等工事の真っ最中で、西安城壁外側はスラムを全部取り除いて、外周道路の何処からでも城壁が見ることが出来るようにしていた。そこにはたくさんの人が住んでいたと思われるが、さすが共産国家、権力でどうにでもなるらしい。

photo-3 西安城壁外側
photo-4 西安城西門から見た城内

 上海は急成長する中国のシンボルであり、人口も急増している。旧市内は過密であるが、周辺にはいくらでも土地があり、次々と農地を飲み込んで都市の拡大が止まらない。旧市内でも、いたるところで古い建物を取り壊して再開発ビルの建築ラッシュになっている。

photo-5 上海旧市内の夜景
photo-6 新市街地の夜景

 中国の実情を目の当たりにして特に感じたことは、急成長中のこの国の経済もいつかは立ち止まる時が来る。その時には世界経済が大混乱し、日本も大きな打撃を被るだろう。まだまだ増え続ける石油需要と食料需要はとどまることを知らない。わが国にとって、代替エネルギーの確保と食料自給率の向上が緊急課題である。
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