2006年7月15日 NO.3
◎稚内市
 稚内市は日本最北端の町。戦前は、本土と樺太を結ぶ基地として飛躍し、戦後は、沖合漁業の振興に伴い関連業界が著しい発展を見せたが、国際的な200海里宣言によって打撃を受け、人口も減り続けてきた。最近では、国内航空網が整備され、サハリン定期航路も復活して新たな賑わいの期待が高まっている。

◎精神科遠隔診療モデル事業
 礼文島から精神科医師がいる稚内までフェリーで2時間かかり、冬季は便数が減るので日帰り通院が困難なこともあって、テレビ電話を使った遠隔診療のモデル事業が行われている。

 患者が島の診療所で、テレビ電話を介して総合病院の精神科主治医と対面し診察を受けるもので、投薬については、病院から患者宅へ郵送され、診療報酬の自己負担分を現金書留で支払っている。定期診療日は月2回であるが、緊急時や年末年始などで臨時診療を行い、好結果を得たそうだ。
 家族同伴で通院したときのフェリー代、宿泊費用は大変なものだろうから、患者は相当助かっているであろう。問題点も多々あるが、そのつもりでやれば全て解決できると感じた。

 今治市の離島に当てはめてみると、瀬戸内の比較的近距離に位置しているため、現時点でのシステムではあまりメリットがない。パソコン操作に不慣れな人でも簡単に使えるようなテレビ電話が、安価で利用できる環境整備が行われたなら在宅診療が可能になる。そのようなときが近い将来訪れるであろうから、それまでに、モデル事業での問題解決を行ってもらいたい。


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