20160312 NO.3
◎湧別町移住体験住宅
北海道では、道をあげて移住促進を図っている。北海道移住促進協議会には道内179市町村の7割を超える131の市町村が参加しており、連携・協力して情報発信やプロモーション活動を行っている。

今回訪ねた湧別町は、サロマ湖の北西部分を有するオホーツク海に面した屯田開拓村であり、町の中心を、海岸から内陸に向ってメイン道路が、十数キロにわたって一直線に貫いている。冬の海岸には流氷が押し寄せ、また陸上では猛吹雪のホワイトバーン状態で外出できなくなったりすることもあり、いかにも北海道というようなところである。

湧別町の移住・定住施策は、空き家バンクによる町ホームページでの情報提供と、坪単価1万円少々での150坪程度の宅地分譲及び建築費補助であり、これに加えて、1週間から3ヶ月以内の利用ができる移住体験住宅を平成25年度から運営し始めている。

この移住体験住宅は、使われなくなっていた昭和50年建築の元町職員住宅を改築整備したもので、現在3棟が供用されている。テレビ、冷蔵庫、炊飯器など寝具以外のほとんどの備品が備え付けられていて、光熱水費も含めて1日1500円で利用できる。利用受付は2月に行い、申請理由などを考慮して利用期間を調整選考し、2月末に利用者が決定されている。3月以降に申し込みがあった場合には、空き状況によって随時受付を行うことになってはいるが、2月の時点で夏期の空きはなくなってしまう人気ぶりである。さすがに、気候が厳しい冬期については、利用実績はゼロとのことである。

利用者のほとんどが首都圏、関西圏からであり、定年退職後の夫婦が多いそうで、この住宅を基点に道内観光を楽しむ人や、パークゴルフなどで地元民と積極的に交流する人など様々ではあるが、トラブルはほとんどないそうである。聞くところによると、首都圏、関西圏には地方に出かけてロングステイを楽しむ人たちの交流クラブがあり、互いに、体験情報を交換しながら行き先を選択しているらしい。

町が目指すところの、移住定住者呼び込み効果はほとんど期待できない状況になっているが、町の活性化という意味では結構な成果が得られている。また、供用が始まってからのこの3年間の利用料収入は、毎年維持管理費用を5万円程度上回ったものになっており、財政的な問題も生じていない。

今治市においても、空き施設のこのような活用を考えてみたいものである。PRの仕方しだいで思わぬ効果が生まれるかもしれない。

photo-7  サロマ湖近くの道路状況
photo-8  湧別町議会議長と記念撮影


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