20171121 NO.1
◎大学獣医学部新設認可
今治市での岡山理科大学獣医学部新設計画は11月14日に認可され、2018年4月に開学することが決定した。いまだに国会などで政争の具にされていることが残念に思えるが、今治市としては、定数満杯の学生が入学式を迎えられるよう対応しなければならない。

前回記事の繰り返しになるが、地方自治体が国に申請する構造改革特区制度で撥ねかえされ続けたものが、国家戦略特区の制度で岩盤規制に穴があけられて、その後の国家戦略特区の諮問会議において加計学園が獣医学部新設の事業者に決定した。

「加計学園ありき」ではとの疑念については、「ありき」ではなく、「加計学園しかなかった」のが正しい。そもそも、事業者に決定されても新設認可を受けるには、学校施設整備、教授陣の確保など完璧に近いものが求められるので、それなりの準備が整ってなければ特区の提案さえできっこない。今治市の大学誘致に応えてくれたのは加計学園だけであり、他府県で他の大学が希望していたというが、加計学園より後発で準備を進めようとしても、絶対数が限られている教授陣の確保などは物理的に無理であった。

すでに今治市は、新都市開発整備事業で整備した高等教育施設用地16.8haを無償譲渡(20年間の解除条件付)しており、巨大な学舎などがその全貌を現すまでになっている。今後は、大学設置経費約192億円の50%にあたる96億円を限度額として債務負担行為議決をした補助金を、愛媛県の支援を受けながら進捗に合わせて支出していくことになる。市議会としては、補助の対象となる金額の妥当性を慎重に審査しなければならない。

photo-1   丘の上に現れた巨大な学舎
photo-2   西日を受けて


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